種牡馬/エスポワールシチー
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ダートの一時代を築いた帝王【エスポワールシチー】

現役時代の成績 通算【40戦17勝】

【主な勝ち鞍】マイルチャンピオンシップ南部杯 フェブラリーステークス チャンピオンズカップ
【代表産駒】 ネヴァタップアウト ケイアイノドリー テイエムベンチャー

3歳3月、阪神芝1600mでデビュー。1番人気に支持されるも3着という結果となった。その後も夏まで勝利を掴めず、都合8戦目にダートに転向。ここで後続に7馬身差という圧倒的な差をつけての勝利を見せ、ダートへの完全な適性を見せつけることとなった。その後は順調に勝利重ねてクラスを上げ、4歳で初重賞の平安ステークスで2着に入賞し、フェブラリーステークスへも挑戦し4着と健闘した。マーチステークスを勝利すると、地方競馬の交流重賞を立て続けに勝つことになる。かしわ記念、マイルチャンピオンシップ南部杯、JRAに戻りジャパンカップダート(現チャンピオンズカップ)、フェブラリーステークスと実にG1レースを5連勝するという快挙を見せた。6歳になって帝王賞に挑戦して2着、JBCスプリント1着など数々の重賞に挑戦し、ダートで結果を残し続けた馬である。

そんなエスポワールシチーの産駒の特徴だが、まず芝69戦、ダート648戦と圧倒的にダートを使われている。父も芝を諦めてダートに転向したクチであるからして、当然と言えば当然だろう。今回は芝については一切を無視してデータには含めずにその傾向を見て行こうと思う。

まず、距離適性について、一言だが「どの距離良く走る」としか言いようがない。いずれの距離でも複勝率は2割を超えており、父同様、ダートへの完全なる適性が見てとれる。中でも1200mでの複勝率は28.0%、1600mで25.9%、1800mで29.1%となっていて、よほどの不利があるか、馬自体が鉄砲が効かないなどの個体の特性が出現しない限りはかなり信用できる血統と言えそうだ。

競馬場別成績では、小倉競馬場函館競馬場との相性が悪く15%を下回る複勝率となっている。それでも他の血統に比べれば十分高い方ではあるのだが。特に優秀なのが新潟競馬場で複勝率38.3%と化け物のような数字となっている。東京競馬場でも26.5%とやはり良く走ると言える。

馬場状態についてだが、良馬場の複勝率が26.1%なのに対し、稍重25.3%、重馬場21.1%、不良馬場21.4%とほぼ変わらない数字となっていて、ダートであれば基本的にはどんな状況でも対応可能と言うことがデータに現れている。その割に種付け数が少なく、レースに出てくれば狙い目、という状態になっている。