■福島記念の競馬予想のポイント
・先行馬が有利
・3〜5枠に好走馬が多い
・
富士S、
天皇賞(秋)経由組が出走すれば注意
・3歳馬が穴になることがある
福島競馬場、芝2000mで施行される中央競馬の重賞競走。3歳以上のレースとなっており、斤量はハンデキャップ。出走投票終了後に各出走登録馬の過去の競走実績などを踏まえて主催者のハンデキャッパーによる合議にて決定される。
第1回の施行は1965年で、グレードによる格付けはG3となっている。ハンデキャップ競走のためG1級の実力馬が出走することは少なく、すでにG1を制した上で本競走を優勝した馬は1977年のディアマンテ、1980年のハワイアンイメージによる2例のみとなっている。
過去10年の成績からレース内容をひも解いてみると、ハンデキャップ競走ということもあり優勝馬は2桁人気いっぱいにまで分布している。2・3着馬も同様に2桁いっぱいまで分布しているため、組み合わせ次第では大波乱となることも珍しくはない。3連系の予想をする際には幅広く検討したいところ。
脚質では先行馬が6勝を挙げてトップ。次いで差し馬が続いており、勝率・連対率は先行馬に大きく劣るものの、複勝率は26%と先行馬よりも高く2・3着馬の大半を占めている。勝馬の中心は先行馬となりやすいが、前傾ラップとなりやすいコース形態ということからも、追い込み馬がギリギリ間に合い勝ち鞍を挙げることもある。過去には2010年ダンズインザモア(12番人気)、2007年アルコセニューラ(5番人気)、2006年サンバレンティン(4番人気)の例がある。
枠順では3〜5枠で8勝を挙げており勝馬はこの一帯から輩出されている。中でも3枠が優秀で5勝を挙げており、連対率・複勝率が共に優秀。最も複勝率が高いのは5枠で30%に昇り、3勝を挙げているため3枠に次ぐ数値となっている。2・3着には大きな偏りはないが、5〜8枠がやや有利に見える。中枠から勝馬、外枠から連対馬と考えると良さそうだ。
前走レースでは過去10年の優勝馬の内8頭が重賞競走を経由してきた馬となっていた。中でも
富士S、
天皇賞(秋)を経由してきた馬が共に2勝を挙げている。他にも
秋華賞、
オールカマー、
アルゼンチン共和国杯、
ラジオNIKKEI賞から好走馬が輩出されている。また、過去には準オープン戦から経由してきた馬も2勝を挙げているが、勝馬はいずれも同年の出走レースで3着内率100%と圧倒的な成績を残していた馬のため割り引いて考えても良さそうだ。
最後に年齢に注目してみると、勝鞍では5歳馬が4勝を挙げているが、勝率・連対率・複勝率の面ではすべての年齢を3歳馬が上回っていることが分かった。勢いに乗って穴を空けることもしばしばあるため軽視は禁物だ。7歳以上の馬は基本的に割り引き対象となるが、2008年のグラスボンバー、2010年のトウショウシロッコ、ダンスインザモアなどの例外も存在するため、穴として押さえるのも妙味があるだろう。